【祝】カーセブンと契約締結!工藤遥加プロインタビュー
2011年にプロテストを合格し、今季プロ10年目を迎えた工藤遥加プロ。そんな節目の年にカーセブンとの契約を締結。高い運動神経や精神的な強さに裏付けられたプレースタイルに定評のある工藤プロですが、その素顔とは?契約を結んでもらったのをいいことに、7’sGOLF編集部があれこれ聞いちゃいました!
父・公康氏の影響でゴルフの世界へ
―― 工藤プロがもともとゴルフを始めようと思ったキッカケとは?
工藤 完全に父(公康氏)の影響ですね。父は現役時代、遠征から帰って来ても、トレーニングなどもあってあまり家にいなかったんです。ゴルフも好きでよく練習場とかにも行っていたので、正直あまり遊んでもらった記憶がないんですよね(笑)。なので、ゴルフを始めたら父と長く一緒にいられるだろうし、会話も増えるんじゃないかなって思って始めました。
―― 工藤プロはどちらかというとお父さん子だったんですか?
工藤 そういうのとはちょっと違うんです。というのも、工藤家は「家族全員で父をサポートする」というのがルールだったので。「どうしたら父が気分よく家で時間を過ごせるか、家族と楽しく過ごせるか」を考えていたからという感じですね。父はプロ野球のシーズン中、家にはトータルで1ヶ月くらいしかいないので「一緒にいたかった」という思いもどこかにあったかもしれないですけど(笑)。
―― お父さんの公康氏は現役時代、西武(埼玉)、ダイエー(福岡)、巨人(東京)など、各チームを渡り歩いていましたが、工藤プロがゴルフを始めたのはどのころですか?
工藤 クラブを買ってもらったのが12歳で、私がゴルフを真剣に始めたのは15歳だったので……その頃の父は巨人に所属していたので関東にいましたね。
―― お父さんはプロ野球選手、お兄さん(工藤阿須加氏)はテニスの腕前もプロ並みと工藤家ってすごくスポーツ一家な印象があるのですが、工藤家なりの教育方針みたいなのはありましたか?
工藤 我が家は水泳と体操は絶対やらないと行けなくて。きょうだい全員この2つだけはやりました。
―― それはなぜ?
工藤 どっちも父の方針ですが、水泳はいざというときに備えてというのと、身体のバランスや肩のインナーマッスルを鍛えられるというのでやっていました。私の場合は広背筋が水泳ですごく鍛えられたと思います。体操も同じ理由です。
―― 水泳や体操の経験はゴルフに生かされていますか?
工藤 うーん……運動神経がよくなったのは体操のおかげかな?って思いましたね。小学生の頃は跳び箱の授業とかで学校にあるレベルの跳び箱は余裕で、手を着けないで跳べたくらいです。
―― あのたぐいまれな運動神経の下地はそこにあったんですね。では、今回の契約のキッカケにもなったカーセブン主催のイベントへの参加って、どんなメリットがありましたか?
工藤 コースマネジメントを学べたのが大きかったです。あとは男子プロの方と交流が出来ました。オフの時に合同で練習にもいくようになりました。
―― プレーにも生きていますか?
工藤 私は男性に近いプレースタイルなので、練習相手は男子の方がイメージしやすいんですよね。シーズンだとどうしても置きに行ったりするんですが、振ることの大切さ、スイングでも緩めないでどれだけインパクトを高めるかも大事なんだとか気付けたのはよかったなって思います。
―― 工藤プロが思う、ご自身のプレーの魅力は?
工藤 自虐になりますが、私のショットは結構曲がるので、林からのリカバリーショットはめちゃめちゃうまいと思います(笑)。
―― 難しいところにボールが行くと、気持ちがマイナスになりそうですが……?
工藤 私はこういう時「どういう風に対処したらいいのかな?」とかを考えるようにしています。あとは練習で「7番アイアンで70ヤードを打つ」とか「80ヤードを5番アイアンで打つ」メニューを取り入れてキャリーとランを意識する練習を心がけています。女子プロの選手はあまりやらないと思うんですよ。それで林からのリカバリーはうまいのかも。「ここからどうすればバーディーを狙えるかな?」とか、想像力を膨らませますよ(笑)。
―― 考えながらのゴルフということでこのスタイルが生まれた感じですね。
工藤 そういう練習をすることでスイングの核となるハーフスイングやクォータースイングの練習ができるようになったのでプラスになったかなと思います。
試合前の食事は……あのチェーン店で!?
―― イベントを通じて交友関係が広まったということでしたが、お休みの日には何をして過ごしていますか?
工藤 基本的にはそこまで遠出はしないですが、3日ほど休みがある時とかはきょうだいで予定を立てて、グランピングに行ったりはしますね。
―― アウトドア派ですね!
工藤 考えてみたら、家でゲームというのはあまりないです。どっちかというとアウトドアな遊びが多いし、基本は外に出ていますね。愛犬の散歩とかでカフェに行ったりして。
―― 工藤プロはすごくオシャレな印象があるのですが、ファッションにこだわりはありますか?
工藤 基本的にシンプルなモノが好きですが、私の周りにアパレル関係の友人が多くて、彼らに会うと上下黒とか、白シャツにブルージーンズで白いスニーカーとかでシンプルなんですよね。そういうのを見て、シンプルインザベストだなって。
―― お父さんは現役時代、プロ野球界でも屈指のオシャレさんとして知られていたので、そうしたDNAがあるのかもですね(笑)。ゴルフのお話に戻しますが、ツアーに行く際のルーティンやゲン担ぎはありますか?
工藤 柄モノのウェアは着ないようにしているんですよね。
―― それはどうして?
工藤 1つは「荷物を増やしたくない」という理由からですが、「アタマをゴルフ以外のことで使いたくない」という理由もあります。例えば、シンプルな色合いのウェアとかだと組み合わせが難しくなりませんが、柄モノだと着合わせとかとかを考えないといけないし。だから荷造りの時に1日のコーディネートを6日分で分けて、今日はこれ、明日はこれを着るみたいな感じにしていますね。
―― 頭を整理してから試合に臨む感じですね。
工藤 そうですね。あとは試合会場に着いたら、パッティングからショット、アプローチの順番で練習を始めるという風に決めていますね。そのあと、朝食を食べがてらレストランでコースマネジメントを立てて、「このピンポジならここを締めないといけない」とか、考えたりしていますね。
―― 試合前、試合後に食べる勝負メシやご褒美ごはんみたいなものはありますか?
工藤 ご褒美で言うと、自宅近くにある中華料理屋の鍋ですね。火鍋みたいな感じで、めちゃくちゃおいしいんですよ。
―― 試合前の食事には気を付けていますか?
工藤 試合前は胃もたれを避けるため、なるべくお肉を食べないようにしています。試合会場が関東近辺だと母が料理を作ってくれるので大丈夫ですが、遠征先だと大戸屋で魚料理の定食やあと、日高屋でも食べますよ。
―― 日高屋や大戸屋は少し意外でした!意外と庶民派なんですね(笑)。
工藤 全然、庶民派ですよ(笑)!!
自然体のプレーでさらなる高みへ
―― 今季はスケジュール的にちょっと異例のシーズンとなりましたが、ここまでの成績の自己評価はいかがでしょうか?
工藤 まだまだいけるし、全然納得はしていないですね。
―― 点数を付けたら?
工藤 100点満点だと50点ですね。
―― 結構厳しめですね。ちなみに課題は?
工藤 今はリキまないこと、自然体でプレーすることですね。
―― 今までは力が入りすぎちゃっていた?
工藤 今年はプロ10年目の節目の年ということで、特に「頑張りたい!」と思っていたのですが……思えば思うほど気持ちが入りすぎて、ついつい力が入りすぎていたんだという自己分析をしています。自分のイメージでは5割以下で身体を動かしていくというイメージで打つと安定してきたので、そのあたりかなって思います。
―― なるほどです。ちなみに今回、契約を結んだカーセブンは中古車売買をメインとしている会社ですが、工藤プロの現在の愛車は?
工藤 私、クルマも好きなんですよ! 今はベンツのCクラスに乗っています。いろいろなクルマに乗りたいなって思うんですけど、一度にいろいろ買うのはさすがに出来ないのでレンタカーやカーシェアとかで気になるクルマがあった時は少し乗ってみたりしてます(笑)。
―― カーセブン的にもありがたいコメントですね(笑)。最近気になってるクルマはありますか?
工藤 レクサス RXですね。モデルチェンジしたら、買い替えようかなって考えています。
―― どっちかというと四駆とか好きですか?
工藤 もともとはずっとトヨタ アルファードに乗っていたんですよ。3台乗って、ダントツで乗り心地もよかったですよ。
―― アルファードというと、運転を楽しむというよりも車内でワイワイ楽しめるイメージがありますが……運転も楽しい?
工藤 私、運転するのが好きなんで1年間で3万kmくらい乗るんですよ(笑)。
―― 3万km!? 遠征とかもあると思いますが……。
工藤 遠征もそうですが、基本的には移動はほとんどクルマですね。最近は鈴木雅之さんの楽曲とかを聴きながら運転していますよ(笑)。
―― 今回のカーセブンとのプロ契約で、セブンズゴルフの読者へのメッセージはいただけますか?
工藤 今年で10年目になりますが、そういう節目の年にカーセブンさんと契約していただけて感謝の気持ちでいっぱいです。試合はまだまだ続くので、応援よろしくお願いします!
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いかがでしたか? 意外な素顔がたくさん見られたかと思います。節目のプロ10年目を迎え、まだまだ伸び盛りな工藤遥加プロの今後にご期待ください!
取材・文/福嶌弘