スペシャルインタビュー②「僕らは僕らで“技”を磨く」——植竹勇太が語る男子ツアーの役割
プレーを終えた植竹勇太の表情は、どこか晴れやかだった。数日前まで続いていた張りつめた日々を思えば、その理由も自然と伝わってくる。「QTは、意気込まないようにしていました」そう振り返り、少しだけ微笑んだ。4日間の勝負を前にしても、必要以上に気負うことはなかった。目標はシンプルに「トータル10アンダー」。カットラインや周囲のスコアに振り回されず、自分のゴルフができたかどうかだけを見ていたという。
ファイナルQTを9アンダー、5位で通過。その数字以上に、「秋からの流れのまま入れたのが良かった」という言葉が印象に残った。前半戦は噛み合わず、調子も上がらない時期が続いたが、夏を過ぎて少しずつ感覚が戻ってきた。その転機となったのが、日本オープンだった。
深いラフ、タフなセッティング。そこで思い出したのは、自分の武器だった。「フェアウェイキープの大事さを、改めて感じました」。淡々とした口調だったが、その言葉には実感がこもっていた。100パーセントを超えて振り切らなければならないゴルフは、長いシーズンでは、無理をすればどこかで崩れてしまう。だから一度、立ち返った。
「自分のゴルフをするようになってから、スコアメイクができるようになったと思います」。派手さよりも再現性。豪快さよりも精度。そうした優先順位が徐々に整っていった。

今回のカーセブン プロアマは初参加。男女、シニアが一緒にゲストとプレーする一日だ。「女子プロはホスピタリティが本当に素晴らしい。学ぶことは多い」としながらも、「でも、僕ら男子は、僕らで“技”を磨いて、それをお客様に見せる役割があると思っている」と続けた。学ぶだけではない。男子ツアーとして届けられる価値がある。その考えが、言葉の端々から伝わってくる。
カーセブンの井上社長が「男子ツアーを盛り上げたい」と話していたことを伝えると、表情が少し引き締まった。「本当にありがたいです。今はどうしても女子プロが注目されがちだけど、そう言ってくださる企業さん、社長さんは貴重だと思います」。率直な感謝に、余計な飾りはなかった。
来季へ向けては、迷いなく「勝ちたいです」と、言葉に力を込めた。同級生の比嘉一貴、阿久津未来也、池村寛世らが勝った姿を近くで見てきた。「練習ラウンドも一緒に回る選手たちが勝っているので、より強く思います」。刺激は、焦りではなく準備へと変わっている。
オフの予定を聞くと、「トレーニングですね」と即答した。短い言葉の中に、日々を積み重ねてきた実感がにじんでいた。派手な宣言はない。ただ、やるべきことを淡々と続けている。植竹勇太の現在地は、そういう場所にあった。












