教えてキャディさん! ~ツアー観戦のお得なポイントって?~
渋野日向子の活躍をきっかけに昨今盛り上がりを見せているゴルフ界。それだけにツアー観戦をしてみようと考えている方も多いことでしょう。そこで現役キャディのお2人に、観戦時のポイントやちょっとしたアドバイスを伺ってきました。
公園デートのイメージでOK!?意外と気軽に楽しめるツアー観戦
昨年の“しぶこブーム”をキッカケに盛り上がりを見せているゴルフ界。ブームの火付け役となった渋野日向子や原英莉花らを中心とした女子ゴルフ黄金世代の選手たちは年末年始のスポーツ番組やバラエティ番組に多数登場したのは記憶に新しいことでしょう。
天真爛漫な彼女たちの姿を見てファンになり、「彼女たちをライブで見たい!」とツアー観戦を計画する方も多いことでしょう。ゴルフのツアー観戦チケットはチケット販売サイトなどから購入可能で、1日3000円程度が相場と意外とリーズナブルですが…ゴルフは「紳士のスポーツ」として知られるスポーツ。
それだけに観戦時はマナーが大変かと思いがちですが…現役キャディの小岸秀行さんにお話を伺うと、「全然そんなことないよ!」と明るく答えてくれました。
「そりゃ、最終18番ホールのグリーンとかで声を出して応援していたらさすがに怒られますが(笑)、『ゴルフを見に行くぞ!』というガチガチになる必要は全然ないです。むしろ若い方なんかは彼氏・彼女とデートで見に来るというイメージでいいと思うんですよ。野球観戦の時みたいにプレーを見ながら、お酒を飲めたりもしますから」
広々としたゴルフ場を回るとかなり疲れそうなイメージですが、最近ではギャラリー用の観戦スタンドが用意されていることがほとんど。ここに座って観戦すればすべての選手のショットが見られるという利点があります。お酒やコーヒーなどの飲み物の販売もあるので、公園デートでティータイムの雰囲気という小岸さんのイメージもピタリとハマりそうです。
推しの選手がいるなら同行観戦もアリ!?
同じテーマを佐藤あいりさんに伺うと、小岸さんの意見に同調しつつ、「選手を間近で見られることがツアー観戦の醍醐味だと思うので、私はできるだけ近くで見た方がいいと思います」と語ってくれました。
「ゴルフって野球とか他のスポーツと比べると、選手と観客との距離が近いんですよね。例えば『しぶこ(渋野日向子)ちゃんが見たい!』という感じでひいきにしている選手がいる場合は選手に同行しながら見ることもできますよ」
もちろんロープで仕切られてはいるものの、数メートル先にプロがいて、実際に打つ様子が見られるというのは野球やサッカーなどのほかのスポーツでは味わえない感覚。佐藤さんによると「選手側から見てもギャラリーの方が付いてきてくれるのはわかるので、ギャラリーの方の顔を覚えることもよくありますよ」という「ゴルファーあるある」を教えてくれました。
ただし、選手に同行しながらの観戦は選手が移動したら、それに合わせて動かなければなりません。広いゴルフ場を歩き回ることになるので、体力勝負になることは必至です。
ちなみにツアー観戦のお目当てとも言える選手のサインは同行観戦した場合、ラウンド後にもらえることがあるのだとか。佐藤さんにお話を伺うと「選手によってはまちまちですが」という前置きはありましたが「ツアーの最終日よりも1~2日目の方が、比較的書いてもらえるかなと思います」という耳寄り情報をゲットしました。
ラウンド前の練習観戦は上達への近道!?
「好きな選手を間近で見られる」のがライブ観戦の醍醐味ですが、同時に「プロのプレーを見てうまくなりたい」という理由でツアー観戦に足しげく通うギャラリーも多くいます。そうした方たちに小岸さんがオススメなのは「ラウンド前の練習観戦」だそうです。
「ラウンド前だから朝早いのが難点ですが(苦笑)、選手をじっくり見て、自分がゴルフをするときの参考にしたいという方には練習時間に行って見るのがいいと思います。というのも、ラウンドに入っちゃうと展開が速いんですよ。その場では1打しか打たないし、テレビ中継と違ってリプレイとかスロー再生があるわけではないから、1回しか見られなかったら覚えようにも覚えられないですよね。でも、練習時間だったらずっと見ていられますからね」
ちなみに選手たちの練習を見るときのポイントは「打つ時のリズムと打ち方」。選手各々のリズムがありますが、一定のリズムを保ってスイングする様子はアマチュアゴルファーには特に勉強になると言います。
――実際にお話を伺ってみると、いろいろ意外なお話が出てくるツアー観戦。スター性のあるプロゴルファーが多い今だからこそ、ツアー観戦デビューをしてみるには最適かもしれません。
ちなみに小岸さんが「特に若い人が初めて見に行くのにはいいかも」とオススメしてくれたのが毎年8月に福岡県で開催されるKBCオーガスタトーナメント。昨年はライザップがスポンサーだったということもありますが、小岸さん曰く「音楽フェスのような盛り上がり」だったのだとか。これからツアー観戦を検討している方は参考にしてみるといいかもしれませんよ!