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見えない努力が利く!? ゴルフにピッタリの筋トレとは?【上半身の基礎篇】

近年、フィットネスジムなどに通い始めた40代~50代の男性が増加傾向にあります。ダイエット目的はもちろん、せっかく運動するのだからどうせなら大好きなゴルフにつながるトレーニングをしたい!という方に向けて、パーソナルジム「STARTTUG」代表、安福一貴トレーナーにゴルファー向きの筋トレ術を教えてもらいました!

毎日の地道なトレーニングが筋力アップにつながる

近年、40代から50代の男性がフィットネスジムに通うケースが増加。ビール腹を解消したい、体力を付けたいという目的で通っている方が多いのは確かですが、休日になるとゴルフを楽しむことが多い年代であることも確か。実際、「ドライバーの飛距離を伸ばしたい」という理由で筋トレに明け暮れる方も少なくありません。

ですが、いくらジムに通ってもやみくもにトレーニングをしてもさほど意味はありません。せっかくやるのならば、効率よく、実戦的なトレーニングを行いたいもの。そこで今回はパーソナルジム「STARTTUG」代表、安福一貴トレーナーにゴルファー向きの筋トレ術についてお話を伺ってきました。

JR五反田駅から徒歩6分ほどのところにあるパーソナルジム「STARTTUG」。完全マンツーマンでのトレーニングを受けることができる
代表を務める安福一貴トレーナー。成田美寿々プロをはじめ、多くのゴルファーやスポーツ選手がここでトレーニングを積んでいる


さっそく、安福トレーナーにお話を伺ってみると、「当然と言えば当然ですが…」と断りがあった上で、ゴルフに効果的な筋トレについてこう語ってくれました。

「(この記事を読んでくれる)40~50代の男性は基礎的な運動量が減っているケースが非常に多いので、筋トレだけすればいいというわけでもないと思います。ジムで体を鍛えるのはもちろんですが、普段から体を動かす習慣をつけておいてもらえるといいですね。例えば通勤のときに1駅分歩いてみるとか、早起きしてジョギングするとか。普段から動いていない人がいきなりスイングしてもボールは遠くに飛びませんが、日ごろから運動する習慣をつけている人はもちろん、スイングスピードが出やすくなります」

さすがに筋トレさえすれば、飛距離がすぐに伸びる、ひいてはスコアアップにつながるというのは少々安直な発想でしたが、今回は日ごろからできるトレーニング、わざわざジムに行かなくてもできる基礎中の基礎のトレーニングについてお話を伺ってみました。

「ゴルフって止まってるボールと打つという一見すると簡単そうに見えるスポーツなんですが、体幹はもちろん、ハムストリングスなどの下半身の筋肉に上腕二頭筋などの腕の筋肉もバランスよく鍛えることが大切。ちょっとトレーニングしたくらいではさすがに効果は表れにくいと思いますが、これから紹介するトレーニングをコツコツと地道に行うことで必ず結果は出てくると思います!」

上半身に効く筋トレその1:腕立てからの反転運動

まず伺ったのが上半身を鍛える基礎トレーニング。腕の力を付けるために行うトレーニングの代表格と言えば、やはり腕立て伏せ。普通に腕立て伏せを行うだけでももちろん腕の筋肉が鍛えられますが…安福 一貴トレーナーのトレーニングはそこからもう一歩踏み込んだものでした。

まずは腕立て。ここまでは普段の腕立て伏せと特に変わりがないように見えますが…


「腕で地面を押し上げたら、左手1本で身体を支えて、右腕を背中から反らすように上げていきます。しっかり反れたら、もう一度腕立て伏せを行い、今度は反対に左手を上げてみましょう」(安福 一貴トレーナー)

上半身を反らした状態がこちら。全体重を左手と脚で支えるのがポイント

腕立て伏せにより、腕の筋肉を鍛えるのはもちろん、片腕でバランスを取る事で体幹や腕回り、そして肩回りにも効果があるというトレーニング。一見すると簡単そうに見えますが、実はかなりの負荷が掛かっています。

「この運動のときに注意したいのが、腕立て→体を伸ばすという工程を一定のリズムにコントロールして行ってほしいんです。そして腕を伸ばしたときは一旦、ポーズをとる感じでピタッと止まって体勢をキープしてください。クルマのブレーキと一緒で、動いているものを止めた時というのが身体に一番負荷が掛かって、効果的なんです」(安福 一貴トレーナー )

この運動は左右を各5~6回(合計10~12回)ほど行うのが適切。さらに大切なのが腕立て伏せのフォームです。

腕立て伏せをするときの様子を撮影。腕を肩幅に開いて、
胸よりもやや下の位置に伏せるのがベター
実際に腕を伏せた状態がこちら。ここからしっかり力を入れて押し上げていく

ちなみにこのトレーニングに慣れてきた場合、腕立て伏せをゆっくりと行うようにするとより負荷が掛かり、効果が増すという。特に器具がなくてもすぐにできるため、自宅でも行いやすいのが嬉しいポイントだ。

上半身に効く筋トレその2:バランスボール・メディシンボールツイスト

「ゴルフは身体の軸をキープしてスイングする競技なので、背中が丸まってしまうとスイングの軸が崩れてしまうんです」という安福一貴トレーナー。スイングの軸が崩れるとミスショットを誘発してしまうだけにいち早く修正したいが…そうした軸をキープしつつ、体幹などを鍛えられるトレーニングが「バランスボール・メディシンボールツイスト」です。

バランスボールの上に背中を乗せ、腕にはメディシンボールを持ちまずは上にあげる。
これが基本のフォームとなる

「バランスボールに乗る時に気を付けたいのがお尻をしっかりと上げること。ここでお尻を下げてしまうと、力が入らないだけでなく、身体のラインがまっすぐにならないので回転する軸を鍛えるという本来の意図から外れてしまうんです」(安福一貴トレーナー )

上げたメディシンボールをまずは右へ。この時、身体の軸を意識するのがポイント

一度上に戻したところで今度は左へ。しっかりと身体をひねることが重要

「このトレーニングをするときはお尻をしっかり上げるのと、スイング軸を意識したいので上半身から膝までをまっすぐにすることを心がけるのがポイントです。例えば、野球だと向かってくるボールを打つスポーツだから多少スイング軸がズレても対応できますが、止まっているボールを打つ競技であるゴルフはそうはいかない。だから、野球選手でも打者の人は意外とゴルフが下手で、反対に投手の方がうまかったりもするんですよ」(安福一貴トレーナー )

身体の軸を意識して行うことが重要ですが、メディシンボールを持ちながら行うことで、肩回り、腕周りの筋肉強化にもつながります。

ちなみにメディシンボールが家にない場合は2リットルのペットボトルに水を入れたものでも代用可能。これも左右にツイストするのを1回とカウントし、10~12回を1セット、これを3セット行うのが適切です。

次回は基礎トレーニングの下半身篇を紹介します。お楽しみに!

<STARTUG>

住所:東京都品川区大崎5-6-12 小出ビルB1

営業時間:10:00~24:00

休館日:年末年始

URL: http://startug.jp/